「マッチングアプリはやめとけ」——ネットやSNSでこうした意見を見かけて、始めるのをためらっている人は多いのではないでしょうか。実際に、アプリをきっかけにした詐欺やトラブルは公的機関も注意を呼びかけており、「やめとけ」と言われる理由があるのは事実です。
一方で、最近結婚した人の出会いのきっかけとして、マッチングアプリが1位になっている調査もあります。この記事では、マッチングアプリが「やめとけ」と言われる理由を公的データも交えて整理し、後悔しないための対策と、アプリが向いている人・向いていない人をまとめました。
マッチングアプリが「やめとけ」と言われる7つの理由
1. ロマンス詐欺・投資詐欺に遭うリスクがある
もっとも深刻なのが詐欺のリスクです。警察庁の統計によると、2025年のSNS型ロマンス詐欺の認知件数は5,645件、被害額は546.4億円でした。被害者が最初に相手と接触したツールはマッチングアプリが最も多く、1,846件(32.7%)を占めています。
国民生活センターにも、マッチングアプリなどで知り合った相手から投資を勧められたという相談が寄せられており、2018年度に45件だった相談は2021年度には1,701件まで増えました。恋愛感情につけこんで、投資や送金に誘導する手口が典型です。
2. 勧誘目的の「業者」が紛れている
恋愛目的を装って近づき、高額な講座やコンサルティング契約、商品の購入などに勧誘する人もいます。消費者庁は2026年6月に、マッチングアプリをきっかけにコンサルティング契約を勧誘し、消費者金融で借金をさせて支払わせる事業者について注意喚起を行っています。
3. 既婚者や遊び目的の人がいる
アプリでは、利用者の「独身であること」までは確認していない場合があります。独身と偽った既婚者や、真剣な交際を望んでいない人に出会ってしまい、時間や気持ちを無駄にしたという声は少なくありません。
4. 男性はお金がかかる
多くのアプリは、女性は無料または一部機能のみ有料、男性はメッセージのやり取りに有料プランが必要という料金体系です。なかなか出会えないまま課金を続けると、「お金を払ったのに意味がなかった」と後悔しやすくなります。
5. やり取りに時間と労力がかかる
プロフィールを見て「いいね」を送り、マッチングしたらメッセージを続け、日程を調整して会う——この流れを複数の相手と並行して進めるのは、想像以上に手間がかかります。仕事が忙しい人ほど、途中で疲れてしまいがちです。
6. 写真やプロフィールと実物が違う
加工した写真や、実際より良く見せたプロフィールを使っている人もいます。会ってみたら印象がまったく違い、がっかりしたという経験から「やめとけ」と感じる人もいます。
7. 知り合いに見つかる(身バレ)が怖い
職場の人や知人にアプリを使っていることを知られたくない、という心理的な負担もあります。特に地方では、知り合いに見つかる可能性が都市部より高くなります。
「男はやめとけ」と言われるのはなぜ?
「マッチングアプリは男はやめとけ」という意見もよく見かけます。これは主に、次のような理由からです。
- 女性は無料で使えるアプリが多い一方、男性は有料プランが必要になりやすい
- 女性に「いいね」が集まりやすく、男性はマッチングするまでに多くのアプローチが必要になりやすい
- メッセージが途中で途切れたり、会う前にやり取りが終わったりすることも多い
つまり、男性は「お金と時間をかけても成果が出ないことがある」という点で、ハードルが高く感じやすいのです。ただし、プロフィールや写真を工夫し、目的の合うアプリを選べば、結果は大きく変わります。
それでもマッチングアプリで結婚する人は増えている
「やめとけ」と言われる一方で、アプリで出会って結婚する人は確実に増えています。
| 調査 | 内容 |
|---|---|
| こども家庭庁(2024年) | 直近5年以内に結婚した人の出会いのきっかけは「マッチングアプリ」が25.1%で1位 |
| 明治安田生命(2025年) | 1年以内に結婚した人の出会いのきっかけは「マッチングアプリ」が30.4%で3年連続1位 |
リスクがあるのは事実ですが、正しく使えば結婚につながる有力な出会いの手段であることも、データが示しています。「やめとけ」という声をうのみにするのではなく、リスクを知ったうえで対策することが大切です。
マッチングアプリで後悔しないための対策
本人確認・安全対策がしっかりしたアプリを選ぶ
法律により、マッチングアプリの運営会社には利用者の年齢確認が義務づけられていますが、それに加えて顔写真付きの公的書類で本人確認を行うアプリや、独身証明の仕組みを取り入れているアプリもあります。第三者機関の認証を受けているかどうかも、アプリ選びの目安になります。
お金や投資の話が出たら、すぐに距離を置く
警察庁は、実際に会ったことがない相手からお金の話が出たら要注意だと呼びかけています。「一緒に将来のために投資しよう」「急にお金が必要になった」といった話が出たら、詐欺を疑いましょう。不安を感じたら、警察相談専用電話(#9110)や消費者ホットライン(188)に相談してください。
アプリ外への誘導には慎重になる
やり取りを早い段階でLINEなどの外部ツールに移そうとする相手には注意が必要です。アプリ内であれば、不審な相手を運営に通報できますが、外に出てしまうとその仕組みが使えなくなります。
初めて会うときは昼間・人目のある場所で
最初のデートは、昼間のカフェやランチなど、人目があり自分で帰りやすい場所・時間帯を選びましょう。初対面で相手の車に乗る、自宅や相手の家に行くといった行動は避けるのが基本です。
課金は期間を決めて計画的に
男性の場合は、まず1〜3か月など期間を決めて使い、手応えを見てから続けるかどうかを判断すると、ムダな出費を防げます。
マッチングアプリが向いている人・向いていない人
向いている人
- 自分のペースで相手を探したい人
- 職場や身近な人間関係に出会いが少ない人
- メッセージのやり取りが苦にならない人
- リスクを理解したうえで、冷静に相手を見極められる人
向いていない人
- やり取りや日程調整の手間をかけたくない人
- 相手を疑うことに強いストレスを感じる人
- すぐに結婚したいのに、自分だけで婚活を進める自信がない人
向いていないと感じる人は、結婚相談所や自治体の出会い支援、婚活パーティーなど、ほかの方法を検討するのも一つの選択肢です。
マッチングアプリの「やめとけ」に関するよくある質問
まとめ
マッチングアプリが「やめとけ」と言われるのには、詐欺や業者、既婚者、費用や手間といった、はっきりした理由があります。ただし、それはアプリそのものが悪いというより、リスクを知らずに使うことが問題だといえます。
- ロマンス詐欺の被害者が最初に接触したツールはマッチングアプリが最多(警察庁・2025年)
- お金や投資の話が出たら、すぐに距離を置く
- 本人確認や独身証明の仕組みがあるアプリを選ぶ
- 初めて会うときは昼間・人目のある場所で
- 向いていないと感じたら、結婚相談所や自治体の支援も検討する
リスクと対策を理解したうえで、自分に合った出会い方を選んでください。




